大家に家賃増額を言われた時の対処法 不動産業者があまり語らない業界の真実とは! 伊勢市の正直不動産「マルモ不動産」

遅くなってしまいましたが、謹賀新年 令和2年もよろしくお願いいたします。

以前ご紹介した漫画〈正直不動産〉の第6巻を少し前に読みました。
本の帯にT Vでも活躍中の不動産営業マン鈴木誠氏のコメントが載っており、
不動産で騙される人を
減らしたいという想いがある漫画です。
とありました。まさにマルモ不動産の想いと合致しています!
世のなか昔の自分もそうでしたが、不動産取引に対する懐疑的な見解は根強いのではないでしょうか。
正直不動産とともにマルモ不動産の当H Pで少しでもその実態を知っていただき、安心して取引が出来、不動産と人との関わりが豊かなものになるようにしたいと思います。

そんなtopicsをいくつか新着情報でも取り上げていきます。
まずは今回、身近な賃貸における家賃の話から。

~家賃増額はオーナーが勝手に決められるものではない~
借地借家法第32条1項に「建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。」と書かれています。ここでいう借賃とはいわゆる家賃のことです。(こういう条項の文言がいちいち分かりづらいこと自体も問題だと思う…)

大家さんが家賃を値上げしたいと思う根拠にもなっている法律ですが、これは『賃料の増減』であり、『増額』だけの根拠ではないのです。実際、現在の不動産状況や日本経済の様相からみれば、(先般の消費税増税の影響を除けば)家賃は減額される方向にあると云えます。

とは云え、大家と店子の力の関係性だと大家さんのほうが圧倒的に強い訳で。ましてや借家人が高齢であったり親族が少なかったり、または保証会社の審査が厳しいという場合、現在住居に住み続けたいと思うもので。多少の増額ならば涙を呑むことが多くなる と。

しかし、今回テーマ冒頭の家賃の増額というのは、オーナーが勝手に決められるものではなく、また、増額に応じないからと言って直ちに退去を求められるものでもないのです。
理不尽な値上げを求められた場合には、拒否する権利があります。たとえ仮に契約書に書かれていても無効です。
増額を拒否して前回同様の金額を大家に受け取ってもらえなかった場合
→法務局で家賃の供託
受け取ってもらえないからといってそのままにしておくと不払い扱いになってしまうので、供託をしておくことで支払ったのと同じ扱いにするのです。それを受け取らないのは大家さんの勝手、ということになります。

もっとも普通は、そこまでにならずに話し合いになるのですが、仲介会社の多くは大家さん側のスタンスです。あれこれ理屈をつけて説得してくるでしょう。「他の方は納得していますよ」というのが一番多いらしい。
大切なのは、
なぜ値上げなのか?
どういう根拠なのか?

をしっかり聞くことで、それに納得できれば応じたらいいし、できなければ金額を調整してもらう交渉も可能なのです。一度払ってしまうと減額は無理となってしまうことにも注意が必要です。

大家さん、借家人さん、どちらか一方に寄ってしまってはいけない事を念頭に、マルモでは、それぞれの状況、社会情勢などを踏まえ、落とし所を探ることが、我々不動産業者の立場になってくると考えますので、慎重に親身に対応していきます!